折原恵のニューヨーク写真日記 - New York Photo Diary by Kei Orihara

keiorihara.exblog.jp
ブログトップ
2012年 05月 17日

オキュパイ運動のメーデー4 *人びとの声  Occupy Movement in Mayday 4

a0215638_128984.jpg「教育を受けることが、自分の一生を縛ることになるなんて!」と、学資ローンに苦しむ立場からの怒りの声。
アメリカの大学の学費は高く、州立大学でも年間$20000以上(200万円位)、私立となれば1年間で300万から600万くらいはふつう。なので、多くの人が学資ローンを使う。学生は何千万円もの借金を抱えて卒業することになる。
アメリカの大学生の卒業時の平均借金は250万円! そしてこれが民間の会社なので、利子8%以上、一度返済が遅れると雪だるま式に返済額が増えるシステム。しかも普通のクレジットと違ってひどいのは、破産が絶対にできないこと。


a0215638_12104653.jpgブロンクスサイエンスというエリート公立高校に通う高校生。このままでは大学に行けないと、学資ローンのひどい利子の仕組みを説明してくれた。学校の友達と3人でデモに来た。(写真をクリックして見て下さい)




a0215638_129466.jpgフィラデルフィア警察を8年前に退職し今はニューヨークに住んでいる元警察官。
「アメリカを理解するために、映画”インサイド•ジョブ”を見よ。作られた金融危機、大企業資本家たちの強欲についての映画だ」
この映画、日本でも公開されたようです。


a0215638_1283755.jpgオキュパイ•カトリックの神父さん。貧しい人たちのために、みなといっしょにできることをしたい、と言葉少なく。



a0215638_12111913.jpg州ごとに雇用者に義務づけられる最低賃金が、ニューヨークでは7ドル25セント!  これではとても生活できない。週7日働いている人、昼夜二つの仕事をしていて子供の顔も見れないという人もいる。切実である。地下鉄駅の改札で。



a0215638_5211319.jpg障害者の仲間といっしょに住んで、活動している。夫も車椅子の障害者だそうだ。




a0215638_5255857.jpg独立して経理の仕事をしている。妻と一緒に来た。






a0215638_5275151.jpgネイティヴアメリカンじゃなさそうなので聞いてみたらプエルトリカンだそうです。勇ましい!

a0215638_529374.jpgクイーンズのフラッシングでコミュニティ運動をしているコリアン。






a0215638_5225822.jpg???






a0215638_11592770.jpgオキュパイ運動は確かに若い人が多い。当然です。
借金を抱えて大学を出ても、高額な医療保険を買えるようなちゃんとした職がない。大学に行けなかった人は、モノを作る現場がすべて外国に行ってしまったので、さらに職がない。
自分の力で大金持ちになるというアメリカンドリームは、いまや戦争を喜ぶような投資の中にしかない。
敵は、はるか遥か彼方にいて、手が届きようがない。

a0215638_124523.jpg OWS (Occupy Wall St.)の鼻飾り。





本当に、これは希有な運動です。ヒステリックだった60年代、70年代の日本の学生運動とずいぶんちがいます。
「連帯」という言葉がアメリカ人の口から叫ばれるとは、いままで夢にも思いませんでした。
これほどはっきりした反体制運動でありながら、非暴力をはっきりと打ち出している。
これほど来るもの拒まずの自然発生運動体でありながら、内部モメもなければ(知るかぎりでは)、トンチンカンなプラカードも一つもない。
これは持続しなければいけない、これが今みんなが思っていることなのだと思います。

ウォール街占拠運動のサイトに出ていた「メーデー連帯共同宣言」の素晴らしい日本語訳を見つけました。また、このブログには、ウォール街占拠運動の組織の事など興味深い記事や、ナオミ•クラインの公園での演説の翻訳なども載っています。読んでみて下さい。

(つづく)
[PR]

by keiorihara | 2012-05-17 05:11 | New York | Comments(5)
Commented by aya at 2012-05-17 18:22 x
インサイド•ジョブは、ケーブルテレビで私も見ました。
でも、製作者は誰なんでしょうか。ポールソンだっけ?悪役の一人だけど、個人攻撃の映画は、まんま信じていいのかなと見ながら思いましたよ。政治・経済界で不正が横行してるのは分かるけどね。
Commented by keiorihara at 2012-05-19 08:13
ayaさん、あなたが見たのは同じ映画だったのかどうかと思います。これはドキュメンタリーなので悪役という言い方は変だし、個人攻撃の映画ではまるでありません。リーマンショックからの経済危機がどのようにおこされ、ウォール街と政治家たちがグルになってどのような詐欺行為をやって巨万の富を手にしてきたかという話です。
まあ、インタビューを並べ立てた構成も良くないし、こんな内容の映画でさえアメリカ映画臭さが目立ち、出て来る人たちが芝居じみていて、信じていいのかと思わせるでしょうけど、どんなひどい話もまかり通るのがウォールストリートなのです。
Commented by aya at 2012-05-20 23:14 x
はいはい!つい簡単に「悪役」なんて、書いちゃいました。それくらいドキュメントにしては、図式化されてるというか・・一方的っぽくてちょっと裏があるのかなと。>どんなひどい話もまかり通るのがウォールストリートなのです。・・・・複雑怪奇な現実に比べて、映画の単純さが少々気になっただけですヨ(^^)  ところでりりちゃんの写真も更新してちょうだいね!
Commented by aya at 2012-05-21 00:03 x
今見たら更新されてました!
りりちゃん、可愛いね。うちは猫がいないから、りりちゃんは一番に可愛いけど、猫がいるお宅はやはり「うちの子が一番!」なんでしょうねー。
Commented by keiorihara at 2012-05-21 13:29
ayaさま、
たしかに図式的、ドキュメンタリーの作り方もアマチュア的な感じがしますが、とても多いのです、アメリカではこの作り方。日本は、もっとドキュメンタリー映画の作り方は上手いような。でも、こんな大きな構図をひもといているドキュメンタリーは日本にはないですね。財務省解剖、とかやってほしいと思うけど。福島原発利権の構図、とか。うう〜ん、複雑怪奇な現実、、、日本のようには複雑怪奇じゃないのかもしれない。


<< オキュパイ運動のメーデー5(最...      オキュパイ運動のメーデー3  ... >>