2013年 12月 21日

クリスマスツリーと格差社会

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今年もあっという間にクリスマスの季節がやってきました。
ちょっと前に見た、子どもたちが立ち止まって動かなくなるほどすてきなクリスマスのショーウインドウ、あれはどこだったろうと、うろうろしているうちにロックフェラーセンターの例のクリスマスツリーにぶつかり、人波をかき分け、さらにうろうろしているうちに、ブランドショップが立ち並ぶフィフスアベニューのショーウィンドウを撮ってしまうはめに。

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不気味ですね。消費社会は退廃の極み。そう言ってショーウィンドウを覗き込む庶民をあざ笑っているのです。


前回、アメリカはけっして貧しくないと書きましたが、もっと書かなくてはなりません。
アメリカはいつの時代もそうだと思いますが、金持ちは天井知らずにお金を持っていて、貧乏人は底なしに貧乏、というのが本当のところでしょうし、実感でもあります。
だから、ここから見ると、日本が格差社会なんていっても、先進国の中では日本は極めて均質化した、貧富の格差のない国に思えます。

アメリカでは2012年、トップ1%の人たちが全世帯の収入の五分の一(19.3%)を得ていて、上から10%の世帯が収入の50.4%を握っているそうです。
ここ30年来、格差は広がり続け、格差の広がりは過去最高だった1927年よりもひどく、記録史上最高となりました。
2007年~2009年のギリシャの財政危機による株価の急落によって、1%の高所得層は収入を36%落とし、99%の人たちは収入を11.6% 落としました。
しかし1%の人たちは、2009年6月に不景気が終わると、景気回復期のコーポレイト利益の拡大を楽しんで、31.4% 収入を回復し、ところが99%のひとたちは0.4%にとどまったのです。
つまり合衆国の収入増の95%がぜんぶ1%の人たちに行ったことになります。
_(Global Post および NBC news 9/10/2013 より)

たしかにフードスタンプをもらう人たちは増えているはずです。私の友人にフードスタンプをもらっている人が二人います。
ひとりはアーティストで、ひとりは市営のホームレスシェルターや病院で、息子の大学の授業料のために週七日、朝から晩まで働いています。
失業保険もたくさんの人たちがもらっていると思います。
失業率ですが、年収200万円以下の家族の失業率は21%です。これは大恐慌の時と同じだそうです。1500万円以上の世帯の失業率は3.2% で、中間層がどんどん低賃金層に移って来ているという話です。

で、どうして貧民が生きていけているか、というのがアメリカを語る上で重要なポイントです。
この国の、それこそ実感ですが、おおざっぱにいって福祉というのはどのような考えにもとづいているかといえば、”もつ者がもたざる者を助ける”という”慈善”の精神です。クォーテーションマークを付けたのは、皮肉の気持ちですが。
とにかく、金持ちがふんだんにNon Profit Organization (非営利組織。 NPOと言っても通じません)などに寄付して、福祉やアート、教育、公共施設等々を働かせてくれるからです。
寄付金が税金控除の対象になる、というのも大きな要因でしょうが、それだけではありません。
大金持ちも庶民と同じく、天国に行きたいと思うからです。

この話は長くなるので、続きは、別の機会に。
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by keiorihara | 2013-12-21 17:11 | USA | Comments(5)
Commented by さとう at 2013-12-22 04:57 x
この話、とてもおもしろい。ぜひ続きをお願いします。
Commented by keiorihara at 2013-12-22 13:18
ありがとうございます。どの部分が面白いのですか? ご要望の方向で続きを書きたいと思います。しかし、経済のことは、はっきり言って苦手です。
Commented by aya at 2013-12-23 14:44 x
うーむ!
15年前に一回だけNYに旅行しただけの私には、実感が沸かなくて残念だけど、映画の豪華な部屋が夢物語じゃなくて、実際もそういうのあるっていうのが、やっぱり不思議だわーっ。
それと、昔から不思議だったアメリカの中流家庭の家にプールがあったり広い庭があったりというのも、なんでー!?と疑問だった。
多分年収800万くらいでも、結構立派な家よね。
まあ、日本だって地方は、庭付き一戸建ては普通だけど、プールはないよ。NY標準の話でいいけど・・・。NYに住む白人というのは、お金持ちが多いのかしら?
とはいっても、その金持ちのスケールが大きすぎて想像の余地をこえてるよね。ソフィア・コッポラなんかが描いてる世界かね。あの人、セレブの世界しか知らない人だものね。
貧困のスケールというのも大きくなってるのかな、全然イメージできないけど。そういう状況を知るドキュメントとか、探して観るしかないねー。
Commented by aya at 2013-12-23 15:17 x
思うんだけど、トップの給料なんかのケタが、アメリカは凄いものね。
そこからして、日本の給料設定とちがうから、ますます金持ちに拍車がかかるのかな。
金持ちが、良心のうずきからか税金対策からか、ボランティアに精を出すとしても、根本は失業問題を何とかしないと、格差はエスカレートするばかりなんだね。やはり、日本はアメリカの影響大きいから、アメリカの現状は、大いに関心あるよー。でも、もっと繊細な民族だから、そこまで強烈なことにはならないというか、なれないかも・・・。
Commented by aya at 2013-12-25 16:13 x
今日の日経新聞によると、アメリカの住宅着工はやや下向きらしいけど、一番多い?値段?は、2850万くらいとか。平均値と、NYの住宅値段は違うということなのかな。


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