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2013年 12月 27日

雪の夜   Snow In Sunnyside

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前回、アメリカのトップ1%の金持ちが99%を云々、、、と書きましたが、現実的にはその1%の中味は、ほとんどトップ0.1%ないしは0.01%がコントロールしていると言っても良いそうです。0.01%と言っても、3万人くらいいるわけですから。
この人たちは、大企業のトップの肩書きなんかを持っている人もいるでしょうけど、実際経営などに関わっているのではなく、株の配当を受け、新たな投資や、そして社会貢献などを、政治家との関係の上でやっている。彼らの投資は絶対に儲かる仕組みになっているわけです。
もちろん、かなり頭脳明晰で冷徹で悪賢くなければ勤まらないと思いますが。

こういう人たちは自分たちが儲けるために、今度はどこの国に戦争をしかけるか、あるいはどこを引っ掻き回して戦争をさせるか、そして武器を売り、経済コントロールをするか、そういうことにも関わっているわけです。
共和党が保守で、民主党が革新というのは、表面的なスタイルだけであって、追求していることはまったく同じ。お笑いコンビのボケとツッコミみたいなものでしょうか。
自分たちの富と力、それを発揮できる最高の地位を得て、ゲームをしている人たち、それがアメリカの資本家と政治家だと思います。

アメリカの格差というのは、グローバル経済によるマルチナショナルコーポレーション(多国籍企業)が、各国の事情なんかを無視してぼろ儲けをしていることからきています。
軍需産業、石油産業、保険、医療、などは、完全に政治を動かしているし、というか、政治家自身がそれら大コーポレーションのトップ、つまり資本家である場合が多く、自分たちの階層がより豊かになるため、そして、より権力を行使できるために政治をしているわけで、失業率なんかにほとんど興味はないし、どんなに格差がついても、それはよりアメリカが自由の競争を果たせている証拠であるので、めでたいことだと本心では思っているはずです。
アメリカの議会で、ブッシュがアフガニスタンと戦争だー! と叫んだ時、それに反対した議員はたった一人だったのです。
一人ですよ!?
上院や下院の政治家になるのに、どれだけお金が必要か、どれだけ階層が限られているか、これがアメリカの民主主義と自由の結果なのです。

それより今、日本に起きていることのほうが気がかりです。
沖縄に長く関わっている友人からこんなチラシが送られてきました。
米軍の新型輸送機「オスプレイ」の強硬配備に対してたたかう高江の住民を負ったドキュメンタリー映画『標的の村』
予告編を見て、オスプレイについて調べると、どうやらオスプレイというのは、沖縄基地だけの問題ではなさそうなのですね。
そしてオスプレイについて驚くべくこんな記事を見つけました。日本のテレビニュースなどでも伝えられていることでしょうか?
1機100億! を日本中の自衛隊に配置させて、、、着々と日本の再軍備が進むのでしょうか? 
こんなことも、アメリカの軍需産業を儲けさせ、それに投機している金持ちたちが天井知らずの金持ちになって行く一部分なわけです。
(ハフィントンポストという、ハフィントンさんという女性が発行しているアメリカの新聞の日本版です。)
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by keiorihara | 2013-12-27 10:09 | USA | Comments(1)
2013年 12月 21日

クリスマスツリーと格差社会

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今年もあっという間にクリスマスの季節がやってきました。
ちょっと前に見た、子どもたちが立ち止まって動かなくなるほどすてきなクリスマスのショーウインドウ、あれはどこだったろうと、うろうろしているうちにロックフェラーセンターの例のクリスマスツリーにぶつかり、人波をかき分け、さらにうろうろしているうちに、ブランドショップが立ち並ぶフィフスアベニューのショーウィンドウを撮ってしまうはめに。

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不気味ですね。消費社会は退廃の極み。そう言ってショーウィンドウを覗き込む庶民をあざ笑っているのです。


前回、アメリカはけっして貧しくないと書きましたが、もっと書かなくてはなりません。
アメリカはいつの時代もそうだと思いますが、金持ちは天井知らずにお金を持っていて、貧乏人は底なしに貧乏、というのが本当のところでしょうし、実感でもあります。
だから、ここから見ると、日本が格差社会なんていっても、先進国の中では日本は極めて均質化した、貧富の格差のない国に思えます。

アメリカでは2012年、トップ1%の人たちが全世帯の収入の五分の一(19.3%)を得ていて、上から10%の世帯が収入の50.4%を握っているそうです。
ここ30年来、格差は広がり続け、格差の広がりは過去最高だった1927年よりもひどく、記録史上最高となりました。
2007年~2009年のギリシャの財政危機による株価の急落によって、1%の高所得層は収入を36%落とし、99%の人たちは収入を11.6% 落としました。
しかし1%の人たちは、2009年6月に不景気が終わると、景気回復期のコーポレイト利益の拡大を楽しんで、31.4% 収入を回復し、ところが99%のひとたちは0.4%にとどまったのです。
つまり合衆国の収入増の95%がぜんぶ1%の人たちに行ったことになります。
_(Global Post および NBC news 9/10/2013 より)

たしかにフードスタンプをもらう人たちは増えているはずです。私の友人にフードスタンプをもらっている人が二人います。
ひとりはアーティストで、ひとりは市営のホームレスシェルターや病院で、息子の大学の授業料のために週七日、朝から晩まで働いています。
失業保険もたくさんの人たちがもらっていると思います。
失業率ですが、年収200万円以下の家族の失業率は21%です。これは大恐慌の時と同じだそうです。1500万円以上の世帯の失業率は3.2% で、中間層がどんどん低賃金層に移って来ているという話です。

で、どうして貧民が生きていけているか、というのがアメリカを語る上で重要なポイントです。
この国の、それこそ実感ですが、おおざっぱにいって福祉というのはどのような考えにもとづいているかといえば、”もつ者がもたざる者を助ける”という”慈善”の精神です。クォーテーションマークを付けたのは、皮肉の気持ちですが。
とにかく、金持ちがふんだんにNon Profit Organization (非営利組織。 NPOと言っても通じません)などに寄付して、福祉やアート、教育、公共施設等々を働かせてくれるからです。
寄付金が税金控除の対象になる、というのも大きな要因でしょうが、それだけではありません。
大金持ちも庶民と同じく、天国に行きたいと思うからです。

この話は長くなるので、続きは、別の機会に。
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by keiorihara | 2013-12-21 17:11 | USA | Comments(5)
2013年 12月 12日

アメリカは崩壊するのか?  From the platform at Queensboro Plaza

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夜のクイーンズボロプラザの駅のプラットフォームから。
二つの給水塔を挟んで左がエンパイアステートビル、右の尖塔がクライスラービル。
アメリカが一番夢を持った時代の象徴です。(1931年と1930年建築)


ニューヨークは本当に信じられないくらい安全になりました。
30年前は、地下鉄の中で居眠りどころか、本を読むことすらためらわれました。夜中に酔っぱらって地下鉄に乗るなんてとんでもない。24時間走っているにも関わらず、夜12時を過ぎたころには、乗客はまばらにしかいませんでした。
今では、まるで東京みたいです。iPadやキンドルで本を読ことはおろか、スマートフォンでゲームをしていたり夫婦喧嘩をしていたり(これは東京では禁じられてますが)。真夜中でも、立っている人がいるくらい混んでいます。

で、景気はどうなの? 合衆国の衰退度はどうなの? 実感として? という質問をもらったのですが、こういうのはどう書いたら良いかわかりません。デトロイト?  ヘエーそうなの、って感じです。
数年前にロサンゼルスが破産したというニュースがありましたが、行ってみると、ダウンタウンはどこも30年前と比べると雲泥の差できれいになっていて、予想したより豊かな感じがしました。(日本の変化に比べると、たいしたことないかもしれませんが)
財政破綻でキツいのは、公務員です。学校の教師への給料の未払いが続出、閉鎖に追いやられる学校も、というニュースは覚えています。
ニューヨークも2年前には、ニューヨーク市の職員の人員カットに反対して集会をくり返しているグループがあったり、サニーサイドでは、図書館を閉鎖させるな! というビラをもらったこともあります。オキュパイウォールストリートの運動もこの頃始まったのですが。
しかし、サニーサイドの図書館はますますDVD など充実して賑わっているし、学校の閉鎖はまた別のシステムの問題があります。

学校の閉鎖といえば、ニューヨーク教育省下の公立学校1750校(含404高校。高校も義務教育)を対象に、poor performanceの学校(卒業者、出席率、学力テストの成績不良、環境不良など)下から数十校が、毎年ニューヨーク教育省から勧告を受けます。
「これから学校がものすごく努力して良い結果を出すか、さもないと閉鎖するぞ」という勧告です。

2011年でいえば、47の学校(20小中学校、21高校、6チャータースクール)が閉鎖の勧告を受け、実際に閉鎖された学校は2011年と2012年にそれぞれ19校ありました。(勧告から閉鎖までに数年あるので、勧告を受けた学校が翌年閉鎖になるわけではありません。反対にトップ55校は、報奨金1500万~3000万円を受け取りました。)

多分、閉鎖された学校の多くは貧しい地域にあると思います。それは、学校の経営費は州や市の他に、大きく格差がつく固定資産税でまかなわれているからです。高級住宅地にある学校と福祉住宅の住民が多い学校では、その運営費はすごい格差があります。先立つものがないと努力の仕様がない、先生の数も少なく、教育に手が回らない親も多いでしょう。競争をさせてレベルを保つ、という発想は決して悪くはないと思いますが、非情なやり方とも思えます。これは、政府の援助を受けて運営する福祉NPOなどと、同じ扱いなのです。成績のよくないNPO は、どんなに歴史があろうと、理念が良かろうと、閉鎖に追い込まれます。

去年のニュースですが、こんな話があります。
マンハッタンのアッパーイーストサイド(いわば高級住宅街)の学区の公立小学校に通う12歳の自閉症の女生徒の両親が、娘がクラスメートにいじめられているので私立への転校を余儀なくされている、ついては教育省に対して私立の授業料年間400万円を払えと訴えていて、どうやら訴えが通りそうだと。
これが通ると、いじめを理由にして私立に転校させたい両親が軒並み訴えて、われわれ市民の税金が私立学校に払われるということになるのではないか、というのがマスコミの論調でした。

現在、連邦法では、児童生徒がdisability(障害=身体のみならずLD(Learning Disability=学習障害)やアスペルガーなどの発達障害、自閉症症候群などを含めて)をもっている場合で、その学区の公立学校がその受け入れに準じていない場合、その条件を備えた私立学校の授業料を、教育省がかわって支払うことになっています。 
実際、全国110万人の児童生徒がそれらの特殊教育を受けていて、年間235億円を、教育省はdisabilityの子の授業料として私立学校に払っているそうです。

ですがこの少女の場合、LDの子とふつうの子が同じクラスですが、障害の子に複数の補助教師がついているというやり方だった。つまり、障害者に対する相応の待遇は受けていたわけです。ですからあくまで転校の理由は、いじめ、ということ。
ですが、公立学校側が親からのいじめの訴えを否定した、ということで、いじめの調査とともに学校側の障害者への指導や対応の調査がおこなわれ、、、
数日後のニュースでは、私立の授業料400万円を支払うようにという裁定が下ったそうです。
そこでマスコミは、識者に語らせています。「この例をとって、自分の子を私立の学校にやらせたくて、いじめられたと訴えても話が違います。これはあくまで、障害者の待遇にたいする問題ですから」と。

これらの話から、なにを読み取るでしょうか。私は、アメリカはけっして貧しくはない、と思います。
もちろん、私のまわりに景気のいい話はありません。フリーランスや若者が仕事を得るのがたいへんなのは日本と同じ。
アメリカの就職は、意外とコネクションの世界なので、潜在的コネ(血縁地縁や学校関係など)がない人は、自分でコネクションを作らなければなりません。
学校を出て就職したい人は、自分で働きたいと思う職場に行ってインターンを申し込むのです。そこでタダ働きを(Non Profit の場合はボランティアという)半年とか1年やって(バイトをしながら)、そこで能力ややる気を認められて正式に契約するという厳しい世界です。
しかしこれは、皆が皆同じ黒いリクルートスーツを着て、下手な鉄砲数打ちゃあたる式に就職試験を次から次に受けてへとへとになるどこかの国の若者より、実質的で、人間関係的なことかもしれません。
私は、求職案内を見るのが趣味なところがあるのですが、ニューヨークの数ある日本語新聞サイトに限っても、IT関連、デザイン、経理、マネジメント、セールス、店員、日本レストラン、毎週毎週すごい数の求人がある。仕事はあるのです。
しかし、マンハッタンのイーストビレッジで33年前、週3日ウェイトレスをしながら写真を撮って、三部屋もあるアパートメントの一部屋を暗室にして、お気楽に暮らしていた、今ではそんな生活は夢のまた夢です。

というのはここ10年くらい、天井知らずの不動産価格の上昇で、信じられない高家賃ですから。今年は、全国的にもここ30年間で最高の上昇率らしい。
マンハッタンで売り出されているアパートメントの部屋が、10億、20億円 (1ドル100円換算)なんていうのはざら。セントラルパークウェストで去年売りに出されたもので50億円なんてのもあります。
ちなみに2012年のマンハッタンのアパートの平均販売価格は1億4800万円で、2011年より9%も上昇しているそうです。
ダウンタウンに天井の高い大きなロフトを買って住んでいる友人がいますが、メインテナンスで毎月22万円も払っているそうです。
家を所有しても、ビルの所有者はさらに搾り取ろうとするわけです。

そんなわけで、1ベッドルーム、あるいは2ベッドルームで、マンハッタンやブルックリンの近いところは家賃30万円以下ではありません。
ちょっと洒落た作りだと、Studio(ワンルーム)でそれくらいします。
だから学生や若者はたいていルームシェアということになります。
独身の街ニューヨークで、30を過ぎた会社員がルームメートと暮らしている、異常なアメリカ人の生態です。
そして、約30%の人たちが給料の半分以上を家賃に費やしているそうです。

かたや、高層ビルの億ションが次から次に建築されています。
クイーンズのロングアイランドシティではいつでも、建築中の40階、50階の高層マンションの槌音が響いています。
半分くらいは空き室だと聞きました。それでも数字を動かしているだけの人たちは儲かるわけです。

それで、実感はどうなのって?
服やレストランは8%の消費税ですが、野菜や食料品すべて、口にするものは税金ゼロです。
これはかなり気持ちのいいことです。
もちろん、貧乏をひしひしと感じる毎日ですが、
この国で病気になったらヤバい、と
肉は最小限に、買うときは全部オーガニック。(倍近い値段ですが)
魚も養殖は避けて、海で泳いでいる魚、川魚の捕獲したもの。
穀類も、 愛用の9割玄米がオーガニックじゃないのですが、でも他は全部オーガニック、パンはみな家で焼きます。
乳製品もほとんど取りません。(ホルモンなどがヤバい)
プロセス加工食品もなるべく食べない。(といっても無理ですが)
近郊農家が近所にもってくる新鮮なオーガニックのリンゴを皮ごと食べると、ああこれぞリンゴ、という味がしておいしい。

で、どうなのって?
夫は、この国は早く崩壊してほしい、と言っていますが、まだしばらくそうはならないでしょう。
アメリカは恐ろしい国ですが、日本は、相当イカレて見えます。
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by keiorihara | 2013-12-12 15:51 | USA | Comments(3)