折原恵のニューヨーク写真日記 - New York Photo Diary by Kei Orihara

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2011年 09月 13日

9/11 ナインイレブン

ジョージアにいるときは気にもとめていなかったのですが、ニューヨークにいるとやはり落ち着きません。
若手の作品を展示する美術館 MOMA.PS1と写真の美術館ICPが、September 11 のメモリアルの展示をやるというので見に行きました。

どちらにもがっかりしました。
PS1では、”あの悲惨なできごとをもう一度思い出すために”というキューレーターの企画で、” フィジカルに、エモーショナルに”、思い出すのに役立ちそうな作品を一人1点ずつならべたもの。
作品のほとんどは9/11以前に発表されたもので、破壊された車の残骸、風に飛ぶゴミが写っている写真、工業機械を焼いたあとの灰など、見ながらどういう語呂合わせなのだろうというゲームをしているようで、その作品の当初の意味を完全に殺してしまい、安易で浅薄に感じました。

ICP も同じく、”Remembering 9/11 Ground Zero ” とタイトルされています。
"National September 11 memorial Museum" との共同開催で、いわば政府へ協力した仕事。
FEMAの依頼で現場で働く人などを撮った写真家のドキュメントと、もう一人はスライドショーで、空港の格納庫に納められたツインタワー崩壊後の残骸をこれも当局の依頼で写したものでした。(広島の原爆遺品の写真の撮り方を彷彿とさせましたが)

若いアーティストが 9/11をどうとらえているか、どんな発想で驚かせてくれるか、と期待したのが間違いでした。
しかし、これほど政治的な事件にたいし、狂信のテロリストが起こした悲劇、としかとらえないアート、写真など、何の意味があるでしょうか。このことによって引き起こされたアフガン戦争、イラク戦争について言及することなど皆無なのです。あれほどたくさんの疑問の残る事件について、おかしいと思わない人はそんなに多くないはず。しかしアートがこれなのですから、9/11はアメリカの新しいタブーというものなのでしょう。
ならば、はじめから関わらなければいいのにと思いますが、アートも今はアメリカの大きな産業ですから、そんなものなのでしょう。

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 PS1 の窓から。とても曇った日でした。
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 作品ーへこんだ車体の一部
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 窓の外の方が面白い
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そのあとに行った、バッテリーパークと昔呼ばれていたグラウンドゼロとハドソン川のあいだの埋め立て地、いま呼ぶところのロックフェラーパークでおこなわれた 9/11 記念のパフォーマンスはよかった。
これは1958年初演のモダンダンス。(あるいはポストモダンの古典?)
幾つものグループが出たのですが、洗練されたものを見ると政治なんか忘れてしまいます。
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by keiorihara | 2011-09-13 16:50 | New York | Comments(0)