折原恵のニューヨーク写真日記 - New York Photo Diary by Kei Orihara

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2012年 11月 04日

ハリケーンサンディのあとに  After Hurricane Sandy

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8th Street toward East Villedge ーNov.2 (Friday) いつもは車や人でいっぱいの道路だが。


地下鉄が止まったのが10月28日、日曜の午後7時。本格的に暴風雨が吹き荒れたのは月曜の晩。
ブーフーウーじゃないけれど、レンガの家というのは何も感じないものである。おまけに私の住むところはクイーンズでも高台にあたるのでまったく水の心配がない。電車や車の音はしないし、いつものゴミ収集車が来なかった分、余計にすやすやと眠れた。
そんなサニーサイドぼけの私は、火曜になっても地下鉄もバスも走っていないのはどういうことだろうというくらいの、のんびりさだった。
クイーンズの友達に電話すると、マンハッタンは停電していて、ConEdison (ニューヨーク全域に電力をサービスしている独占企業) の変電所が爆発している映像がユーチューブで見れるのだと言った。たしかにものすごい光を放った映像だった。
また停電か、、、とにかくアメリカに来て以来、雨が降れば停電、雪が降れば停電という経験をして来た。
しかし今回はひどかった。きょう11月3日(土曜日)、月曜に停電して、未だ復旧してないところもあるのだ。
金曜日、バスが走っているのでマンハッタンに行ってみた。

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いつもは観光客やファッショナブルな若者たちでにぎわうイーストビレッジ。いつもは車もびっしりだ。
歩きながら、昔はこんな風だったなあと思う。
観光客なんて全然いなかったし、こんなふうにのんびりとした”ビレッジ”だった。
しかし、みなどこに行ってしまったのだろう。


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昔懐かしいウクライナレストラン、べセルカ。停電したまま店を開けている。


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なかに入ると、コーヒー1ドル、ボルシチ2ドル。いつもの半分以下の値段だ。
ガス台にマッチで火をつけて料理をしているのだという。
さすがウクライナ人、従業員が7、8人来ている。店内が静かなせいで従業員のウクライナ語がよく聞こえる。ビーツのたっぷり入った真っ赤なボルシチが美味しかった。いつもより値段が安い、と言うのも泣ける。
これぞイーストビレッジだなあと思う。


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北にも南にも限りなくひろがるチャイナタウン。ここからさらに南下してウォールストリートやらすべて、暗闇の中だった。

マンハッタンの真ん中から南は全域停電していた。ビジネス街、商店街はゴーストタウンさながら。
学校は停電以降、早々と1週間の閉鎖を告げた。
地下鉄が止まりトンネルが閉鎖されて、実際問題として、学校や職場に通って来れない。
イーストビレッジに住む友人は4日間、18階のアパートの部屋から水などを買いに真っ暗闇の階段を、懐中電灯をたよりに、上り下りをくり返したそうだ。電気がないということは、電話、コンピュータ、暖房、明かり、だけでなく水も出なくなるわけで。

しかし、電力会社は停電の原因や、復活にこんなに時間がかかっていることの説明も何もない。東電を思い出すけれど、独占企業というものは惨いものだ。電気がこれだけ命にかかわるのだったら、水道とおなじように公営にするべきモノなのだと思う。
しかし、これだけ機能麻痺しているのに、静かなものだ。最初は交通渋滞が起きたけれど、今はきれいさっぱりしているように見える。庶民はいまだアメリカを信じているし、金持ちたちは何が起きても、痛くも痒くもないのだ。
アメリカ合衆国の崩壊はこんなふうに静かなものなのかも知れないと、崩壊に向かう姿をかいま見たような感じがする。


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こんなに誰もいないと、こんなものがコンセプチュアルアートに見える。
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by keiorihara | 2012-11-04 20:42 | New York | Trackback | Comments(2)